中国ECマーケット

世界一の「工場」から世界一の「市場」へ

昨今まで、日本をはじめとする外資企業が中国に進出する・投資するというと、そのほとんどが安価で豊富な労働力を使って低コストの製品を生産し、本国に輸出する基地を確保するとことが主な目的でした。

しかし、現在中国は「世界の工場」から「世界一の消費潜在マーケット」に変化しています。

「中国のミドルクラスは、2010年には5000万人に満たなかったが、2020年までに約5億人に達すると予想され、私たち日本人が得意とする「高品質・高付加価値の商品」「専門性の高いサービス」の市場やニーズが今後、急速に拡大していくことが見込まれています。

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中国のネット人口

中国のネット人口はすでに5億人を突破し、世界最大のネット人口を抱えています。
EC利用者数も2012年には2億4700万人に達し、既に日本の総人口の2倍に迫る勢いです。
それでもまだインターネットの普及率は40%程度で、今後も伸び続けることは間違いありません。ECの市場規模も2012年には約1兆3000億元(約19.5兆円)に達し、2016年には3兆6000億元(約54兆円)を超えると予測されています。

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CtoC から BtoC へのシフト

中国のEC市場はこれまで、「淘宝網(タオバオワン)」をけん引役として個人間売買市場(CtoCと呼ばれるECモデル)を中心に成長してきました。

しかし、コピー品や偽装品などの問題も多く、経済成長と共に、2010年以降は法人が出店主体となりECモールに出店する形式(BtoCと呼ばれるECモデル)を中心に成長しており、2016年にはCtoC と BtoC のシェアがほぼ同じになると予測されています。

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中国のモバイル端末EC市場

2015年6月末時点のインターネット利用者は6億6800万人。中でもスマートフォンなどモバイル端末の普及が進んでおり、インターネット利用者全体における利用率は90%近くなっています。ECの伸び現在、モバイル端末によるECが急成長しており、2012年には約550億円の規模に達しています。EC全体の取引規模においても、4.2%のシェアとなっています。

中国ではモバイル端末によるEC市場は、PC端末市場の成長率を圧倒的に上回っており、2016年にはEC市場全体におけるモバイル端末の割合が18%に達すると言われ4億2,000万人が利用すると予測されています。

中国消費者・商習慣について

現在では、BtoCとCtoCでの市場を分け合っていますが、かつては個人間売買が圧倒的なシェアとなっていました。

その為、インターネット通販とはいえ、日本と比較してお店と顧客の関係が非常に近い事が特徴的です。

BtoC中心に発展した日本ECと中国のECは異なる成長をしており、日本企業にとっては現地の商習慣に合わせ、ローカライズされたサービスが必要と言えます。

多くの日本企業が中国で日本流で進出し、撤退していますがEコマースにおいても全く同じです。

すでに国内での小売り総額に対するECの利用率は12%と5~6%である日本と比較にならないほど、生活にECが密接しており、ECにおけるサービス基準は世界でもトップに位置しています。

中国消費者の越境ECでの不満

  • 配送料金が高い
  • 商品説明が分かりにくい
  • 返品交換ができない
  • 関税が不明確
  • 配送までの時間が長い
  • 中国語での対応が不可

中国のコピー品問題について

中国ECを語る上で欠かせないのが「コピー商品」。中国のEC流通品の5割以上がコピーではないかと考えられており、各ECモールも撤廃に力を入れています。

中国人消費者の中でも2010年頃からはコピー商品を忌避する割合は高まっており、調査でも衣類や革製品のコピー商品への需要が2008年の31%から15%に下がっていることが明らかになっています。

消費者にとってもECで最も懸念される事としてコピー品かどうかであり、BtoCマーケットへの移行の理由となっています。

ハイタオ(海淘)と言われる海外からの購入が増えているのには、海外からの発送商品ではコピー品のリスクが少ないという理由もあります。

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中国でのブランディングについて

訪日中国人のインバウンド消費と類似しており、中国をマーケティングする上で重要な指標になっており、日本国内でもマーケティングの精度は上がってきています。

しかし、企業やブランドに関しては中国とにほんでは、考え方相違点も多く、現地に精通したスタッフ、企業と行う必要があります。

また、購買層においても急激な経済成長を遂げた中国では世代によって大きく価値観が異なります。

今後日本企業が中国に進出する上でメインターゲットとなってくる世代は海淘(ハイタオ)と呼ばれる越境ECなどの利用率が最も多い年代が80 后世代(1980 年代生まれの世代)と90 后世代(1990 年代)をしっかりとマーケティングしていく必要があります。

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ブランドについての意識調査

日本企業の意識

・中国の消費者は品質の良いブランドを求めている。ブランドの品質は商品で分かる。

・皆が持っている普及ブランドより、先進的/新しいブランドが欲しい

・優れた品質を合理的な価格で提供すれば喜ばれる。

・見た目は普通でも、使用すれば商品の良さを理解してリピートする。

中国消費者の意識

・品質の良いブランドが欲しい。ブランドの品質は、評判で分かる。

・皆が持つ(持ちたがる)ブランドこそ、市場競争を勝ち抜いた良品だ。

・高い物は良い物、安い物は粗悪品。

支出に応じた価値を得るのは公平だ。

・見栄えは自己表現であり、買い得感にも関わる。購買判断に大きく影響する。